東アジア地域が経済的に統合することを目指す東アジア共同体構想。中国の目覚しい躍進、世界経済のグローバル化などもあり、近年とくに注目を集めています。
現在、東アジア共同体へと直接発展しそうな共同体や組織などは存在しません。東南アジア諸国で構成しているASEANに日本、中国、韓国がどのように絡んでいくか、といったところが問題となっています。
東アジア共同体の構想としては、人口20億人を誇る東アジア地域を統合し、包括的な経済政策によって世界経済のイニシアチブを握るような体制を築き上げるのが最終的な目的となっています。いわば「東アジア版EU」というわけです。
経済のグローバル化は自由貿易への要求を高めています。そのため、各国はさまざまな経済共同体に参加し、世界経済に取り残されないよう対策を行っています。EUやNAFTAなどはその代表的なものです。東アジアではASEAN以外にそういったものがなく、東アジア間の経済協力、そして北米やヨーロッパへの対抗という面からも自由貿易を含めた緊密な共同体が求められているのです。
ただ、東アジア共同体の全容のビジョンは各国によって異なっているのが現状です。自らリーダーシップをとることを狙う中国、農業をはじめ、完全な自由貿易化は避けたい日本、中国や日本市場への食い込みや両国の資本注入の促進を目指したい東南アジアなど、最終目的が一致していない状況で。これをどう克服していくのか、道のりはまだまだ遠いと言えそうです。